伝統的な年中行事は環境に配慮されている | 認定NPO法人 環境市民

伝統的な年中行事は環境に配慮されている

このコーナーでは、ウェブやメールマガジンの企画運営を行っている「電子かわら版チーム」メンバーのコラムを紹介しています。一緒に企画運営をしたいボランティアも随時募集中です。関心のある方は京都事務局まで。

先週末、子どもと一緒にひな人形を飾りました。
貧乏性で、せっかく買うなら京都ならではのものをと
張り込んだおひな様をなるべく長く楽しみたく、
毎年4月上旬まで飾って「長まつり」しています。

この時期、児童館や幼稚園、保育園等を会場とした子育て支援の場では、
ひな飾りの作成やひな祭りの集いなど、
おひな様を題材にした集まりの場が続きます。
まだ冷たい空気の中、会場内は華やかな雰囲気や色合いで包まれて、
春の暖かさが楽しみになる素敵な時間です。

未就学児を対象とした親子の集まりの場には、
お正月、節分、端午の節句、七夕、お月見と、
年中行事を取り入れた場がたくさんありました。
親子の繰り返しの毎日に変化をもたらし、暮らしを楽しむのに、
年中行事はちょうどよい題材になるのだと思います。

保育士さんや主催者の方が、子どもにも伝わるようにと工夫して
わかりやすくその行事の意味や謂われ等も紹介してくださり、
親もなるほど、そんな意味があったのかと新しい発見を得ることもあります。

風習や過ごし方には気候に合わせて地域それぞれのものがあり、
自然とともに生きてきた日本人の
長年の暮らしの中から出てきた知恵に感心させられます。
それと意識することなく、 環境に配慮した生活になっていたのでしょうね。
行事にちなんだ食べ物も、旬の食材が中心となり、
季節の変わり目やその時期に合わせた、 体調を整える知恵がつまっています。

ただ、子どもができるまではスーパーの企画コーナー等で
年中行事の時期を感じることが多かったのですが、
消費を促すため、宣伝の時期が本来の季節より前倒しになっていることや、
全国画一的な宣伝になるため、
その地域の気候に合わせた地域独自の伝統的なものが受け継がれず
旬の意味がなくなっていることなど、
知っておくことも必要だなと思いました。(む)