おいしいものにはトゲがある? | 認定NPO法人 環境市民

おいしいものにはトゲがある?

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9月。
徳島に「すだち」の季節がやってきました。

すだちといえば、徳島を代表する特産品。なんと徳島県産のすだちは、全国の生産量の98%を占めています。さわやかな酸味、すがすがしい香りが特徴で、焼き魚など様々な料理に添えられる、和食の名脇役であります。

特にわたしが住む町は、徳島県内でもすだちの生産量がナンバーワン。あちこちにすだちの木が植えられているのですが、よくこんな言葉をかけられます。

「ここのすだちは誰も管理してないけん。取りたかったら、好きに取っていいで。」

高齢化と人口減少が進み、町の一大産業であるすだち栽培の担い手も減ってきているということでしょうか。培われてきた地域資源を廃れさせたくない。そんな思いも手伝って、今年からできる範囲ですだちの収穫を始めることにしました。

しばらく放置された木は枝葉が密集しています。また、実を残したままにすると、木が弱って来年の実りも悪くなってしまいます。そこで今年は剪定と収穫作業を同時に進めることにしました。しかし枝には2cmほどの鋭いトゲがたくさん生えていて、必ずしも楽しい作業とは言えないのがつらいところ。

この血のにじむような(笑)努力が報われて、来年の収量アップに期待したいと思います。

(ともねん)
プロフィール: 学生時代にフィンランドに交換留学。徳島の田舎に移住して仕事づくりを実践中。