アルザスのお正月の暮らし方 | 認定NPO法人 環境市民

アルザスのお正月の暮らし方

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コウノトリを追って、
正月をフランスのアルザス地方、
ストラスブールで過ごしました。

日本の正月は、初売りだとか、お賽銭だとか、
景気を作用する話題や、外向きの話題が多いような気がします。

ヨーロッパでは、クリスマス前後に商戦があり、
年末年始は家族と過ごすのんびりが多いようです。

12月31日、町中に爆竹と花火の音が響いて、
なんと騒がしいと思ったのもつかの間。
元旦は静かでした。

お店も休みが多く、閑散としています。
ストラスブールは、観光に力を入れていて、
クリスマスマーケットも、
年内はずっとやっていました。

話をしてみると、さすがに国境に近いだけあって、
ドイツからの出店が結構ありました。

私はフランス語が全くできないのですが、
ドイツ語は少しはできます。
お土産におもちゃを買おうとして、
色々話しが出来たお店で、
友人にお土産を買いました。

そのお店は、ミュンヘンからということで、
ドイツから来ている人は多いんだよと話してくれました。

31日は、店はどこも早じまい。
家路をいそぎます。

元旦、オランジェリー動物園に向かいました。
ここは、入園料はとっていません。

入り口がないのです。
公園の中に、幾つかのオリがあって、
そこに常に動物達がいます。

そこで、元旦に私が見たものは、
まさに満員御礼の動物園でした。

家族連れ、学生グループ、カップル。
人だかりのオリは、何をやっているかといえば、
ヤマネコがウロウロしているのを、
ビデオで撮影中でした。

一部、有料の動物園もあり、
そこにも行きました。
勿論、満員御礼。

本当に小さく、六種類位の動物のみの小さな動物園。
家畜となっている動物ばかりで、
自由にふれあえ、餌もあげることができます。

子どもに混じって大人も楽しんでいます。
元旦は、なんと、ホットワインとパンまで付いてきました。

ふと思いました。
吹きっさらしの、
横でヤギが餌をねだり、
子ども達が走り回り、
ハトがバタバタ飛び交う。

そこで、優雅?に、
立ったままとはいえ、
ワインと、パンを食べる。

日本ならあり得ないでしょうね。
きっと、衛生面でなんとかという規制が入りそうな気がします。

フランスの食糧自給率は、300%以上、
家畜も身近な存在なのだと感じました。
フランクフルトから、ストラスブールまでの車窓からも、
牛の放牧がすぐそばで行われていることがわかります。

いま、日本はTPPによって、
いろんな国から安く食糧を買うことに躍起になっています。

自分達の国で、どんな動物が飼われ、
利用してきたにせよ、
その動物が、どんなものなのか。
知ることは大切だと思いました。(ち)