光と闇 | 認定NPO法人 環境市民

光と闇

このコーナーでは、ウェブやメールマガジンの企画運営を行っている「電子かわら版チーム」メンバーのコラムを紹介しています。一緒に企画運営をしたいボランティアも随時募集中です。関心のある方は京都事務局まで。

クリスマス。
イルミネーションでまちはにぎやか。

「今年はイルミネーションをやめた方がいいのでは?」と
環境に関心のない人でさえも言っている中で、
「数%省エネをしたからエコだよ」と飾られる夜の街。

エコ? はたしてこれは節電? それとも無駄づかい?

そもそもお祭りや催しは、
必ずどこかでエネルギーを使うものなので、
このような節電かどうかの基準を議論するのは、
難しいことかもしれません。

でも、夜に光を灯すことが、
単にエネルギー消費の話だけではなかったら、
議論はもう少し深いところまで行きつきます。

生物には、「光周性」といって、
日照時間などの光の条件によって季節を判断するという
性質を持つものがいます。

中には、”継続的に光を受けない時間”の長さによって、
季節を判断するという種類も。

つまり、生物の中には、
暗闇の中に、”ほんの一瞬”でも光が入ると、
光周性で、時期外れの行動・選択をしてしまい、
その命や、繁殖がダメになることが……。

それでも、イルミネーションがエコ?
きっとエコロジーじゃなくて、エコノミー。

私たちは、光なしでは生きていけません。
だから、ついつい「光を善、闇を悪」としがちです。

しかし、生物は「光も闇も必要」なのです。
これはもしかすると人間にもあてはまるかもしれません。
ずっと夜のない生活に耐えられる人はいないでしょう。

照らすことばかりが、いいことでもない。

もし、夜に活動する必要があるのなら、
照らさない何かがあってもいいのではないでしょうか。

また、照らすにしても、
他にもっと穏やかなやり方があるように思います。

(む)