まちの節電、こんなことできるはず 7 | 認定NPO法人 環境市民

まちの節電、こんなことできるはず 7

このコーナーは,2002年から2013年まで環境市民の事務局長を務めた堀孝弘が,在職時に書いたブログを掲載しています。

  このシリーズの1から6まで、スーパーマーケットのショーケースの省エネ・節電対策についてお知らせしました。なぜショーケースかというと、食品スーパーで最も多く電気を使っているのが冷蔵・冷凍ショーケースだからです。

グラフは、昨年東京電力管内で最も電力使用の多かった7月23日14時時点の、食品スーパーの電力使用の内訳です。ご覧のように28%をショーケースが占めて1位。その後に空調25%、照明24%と続きます(東京電力管内の食品スーパーの6,000店の推計)。

もう少し見ていくと、昨年7月23日14時、この時間の東電管内での総消費電力は約6,000万kW。そのうち、食品スーパーが必要とした電力は170万kW。全消費電力の3%近くを食品スーパーが占めていました。
この時間、食品スーパーのショーケースが必要とした電力は推計ですが、1m2あたり38W。コンビニエンスストアのショーケースは31W/m2。やはり、このシリーズで紹介したように、食品スーパーのショーケースの方が多くの電気を必要としていました。

ただ、ここまで何度も書いてきたように、「何が良くない」ではなく、いいところは業種や業態を越えて取り入れ合えば良いですし、それには消費者の後押しも必要です。ショーケースの各段に蛍光灯による照明が必要か、ショーケースから溢れ出すほどの冷気が必要か、利用者であるお客の気付きや割り切りも必要です。

まちなかの節電をすすめ、その一方、ご高齢者や体調の良くない人に、堂々とエアコンを(適正温度で)使ってもらいたい、そんな思いを持っています。
そして今年の夏、節電をやり遂げて「脱原発」を現実のものにしましょう。

次回はお待ちかね。自動販売機について取り上げます。

 

今回のデータは、「夏期最大電力使用日の需要構造推計(東京電力管内)」2011.5、資源エネルギー庁より
http://www.meti.go.jp/setsuden/20110513taisaku/16.pdf(2011.6.29確認)