「Wende(ヴェンデ)光と水のエネルギー」上映会を開催しました | 認定NPO法人 環境市民

「Wende(ヴェンデ)光と水のエネルギー」上映会を開催しました

夢を叶えるため環境市民で鋭意修行中のインターンのみなさんの日記です。新鮮なインターンの視点で環境市民の日常をお伝えします。

「Wende(ヴェンデ)光と水のエネルギー」は環境市民が企画の段階からお手伝いした、自然エネルギーをテーマとした映画です。国内で自然の力を活かした再生可能エネルギー導入に取り組んでおられる人々の声を聞くことができます。

映画上映後には高垣監督と、ならコープでんきの伊東さんにお話を伺う時間がありました。現在の電気調達の現状について知り、自分が使用しているエネルギーについて考える貴重な機会になりました。

対談では、まず地域の資源を用いた自然エネルギーについて、「利益が地域に還元されること」が重要であるというお話がありました。再生可能エネルギーと聞くと、広い土地一面に広がるソーラーパネルやダムを利用した水力発電など、大規模な設備が思い浮かびます。しかし、映画Wende(ヴェンデ)に登場する取組みは小規模なものが多く、様々な方法があることが分かります。例えば、ソーラーシェアリングや小水力発電です。高垣監督はソーラーシェアリングについて、「畑を潰してまでソーラーパネルを設置するのではなく、畑も活かした共存共栄を目指すべきではないか」と語られました。

つくばね小水力発電所の設置から、管理にも携わっておられる伊東さんは「小水力はエネルギーを地域で地産地消しやすい」とこれからの小水力発電の役割を強調されました。「小水力はお金がなくても、こつこつ取り組めばできることが魅力。一方で、設置にあたり河の水の量をはかり、許認可の書類をたくさん作らなければならず、時間もかかる。ビジネス感覚でする人はやってられない。」と伊東さん。お話を伺い、利益だけを求めず、地域や地球のために志を持って働いておられることが伝わりました。

対談は「人づくり」に発展しました。化石燃料の価格が高騰する中、再生可能エネルギーが後回しになっています。「自然エネルギーを中心としている電力会社は立ちゆかなくなっている」と伊東さん。このような状況の中これからの自然エネルギーの利用について伺うと、「人づくりをしながら事業をしていく必要がある。頑張ってやっている人に出会い、この地域でなんとかしてやろうと思う人がでてくることが大事。やろうとする意欲をサポートできるようにしたい。」と語られました。高垣監督も、「取材の中でも、やりたいけど担い手がいないと言うひとも。一方で、積極的に取り組んでいるところもあります。自分たちでやってやろうと思える、そんなコミュニティが形成されている所はうまくいくのではと感じています。」と仰っていました。

現在の課題と向き合いながら、常に将来を見据えるお二方の姿勢が印象的でした。

最後に、今回の上映会は関西広域小水力利用推進協議会との共催でした。映画や対談でも話題になった小水力について、注目が集まっています。

11月10日、11日、12日には全国小水力発電大会が開催されます。なんと、今年は京都での開催です。関心のある方はぜひご参加頂ければと思います。

第7回全国小水力発電大会(https://j-water.org/taikai/index.html