グリーンウォッシュにもっと関心を! | 認定NPO法人 環境市民

グリーンウォッシュにもっと関心を!

このコーナーでは、ウェブやメールマガジンの企画運営を行っている「電子かわら版チーム」メンバーのコラムを紹介しています。一緒に企画運営をしたいボランティアも随時募集中です。関心のある方は京都事務局まで。

「グリーンウォッシュ」とは、
環境に配慮しているかのように見せかけている環境表示を指します。
「欠点をかくして体裁をつくろう」「ごまかす」という
意味を持つ「ホワイトウォッシュ(whitewash)」をもじった言葉です。

問い合わせがあったのは、
ファッションやライフスタイルマガジンのウェブ版や
経済情報誌のウェブ版、弁護士、放送局、大学生や大学院生、
中には高校の新聞部からの取材など多岐にわたっています。
この記事を書くにあたりウェブでグリーンウォッシュについて検索したところ、
関連記事もかなり増えていました。
関心が高まった要因として、SDGsの認知度が高まった一方で、
「ちょっといいことした」を安易にSDGsの取り組みとして
紹介しているような事例が見受けられるようになったことや、
ESG投資*1がすすんできたことも考えられます。
ESG投資では「気候変動」、「ビジネスと人権」など、
企業が取り組むべき重点事項にどのように対応しているのか
見極めた上で投資するべき企業かどうか判断がなされます。
そのため、企業の情報開示がますます重要となっています。
企業は自社の環境報告書やCSR報告書、
ウェブサイトなどを使って自社の取り組みを報告すると同時に
アピールしていますが、一部には根拠が明確でないにも関わらず
環境配慮しているかのように表現したり、
極端なトレードオフ*2が疑われるような表現がある
という問題も出てきたのです。

2021年、欧州委員会と加盟する各国の消費者当局は、
衣料品や化粧品、家庭用機器などの企業のウェブサイトの中から、
一見疑わしいと思われる344について
さらにグリーンウォシュの調査をした結果、
環境配慮をしていると表現しているにも関わらず、
半数以上のウェブサイトで消費者が判断するのに
十分な証拠を示していないと発表しました。
この状況を改善するための動きとして、
フランスでは消費者法を改正しグリーンウォッシュの規制を
強化する議案が全会一致で可決されました。
また、イギリスでは企業が消費者保護法を遵守することを支援するための
「グリーン・クレーム・コード(グリーンな主張に係る規範)」
を発表しました。
他にも、欧州やアメリカでは、
いわゆるグリーン金融商品へのチェックも厳しくなってきています。
日本でもグリーンウォッシュへの関心をもっと高めて、
私たち消費者が健康的で持続可能な商品・製品の選択や、
それらを製造する企業の選択がきちんとできる仕組みを
確立していく必要があります。
環境市民では、全国の仲間とネットワークをつくり
市民目線でCSR調査を行い「企業のエシカル通信簿」を毎年発表しています。
今年度は、加工食品10社を調査中です。
このような消費者の関心を高める活動とともに、
しっかりした法的制度が整えられることを求めていくことも急がれます。

*1 ESG投資
投資従来の財務情報だけでなく、環境(Environment)・社会(Social)
・ガバナンス(Governance)要素も考慮した投資のこと

*2 トレードオフ
同時には成立しない二律背反の関係。物価安定と完全雇用との関係など

参考:
欧州連合公式ウェブサイト(英語)

環境市民の国内外でのグリーンウォッシュ防止の取り組み情報

企業のエシカル通信簿

<今週のコラムニスト>
ペンネーム:イバラノカンザシ

ドリトル先生に憧れ、海の中の生きものといつか話ができることを夢見て世界の海に潜り続けています。
最近、海の中にいると一瞬エラ呼吸できそうな気分になります。