21世紀、地球を、地域を、生活を、持続可能な豊かさに
SDGsで現実の壁を跳び越したい
カテゴリ: 電子かわら版コラム | 更新日:
このコーナーでは、ウェブやメールマガジンの企画運営を行っている「電子かわら版チーム」メンバーのコラムを紹介しています。一緒に企画運営をしたいボランティアも随時募集中です。関心のある方は京都事務局まで。
SDGs(持続可能な開発目標)とは、
国連の「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に掲げられた17の目標と169のターゲット。
貧困や平和、環境などの定められた目標に全世界で挑戦することで
「誰も取り残されない」社会を実現しようとする壮大な取組です。
1972年の国連人間環境会議に端を発し
1992年リオでの地球サミットへと連なる「環境」の流れと、
2000年の国連ミレニアムサミットでのミレニアム目標(MDGs)からの
「平和・人権」の流れが合流し、
2015年の国連サミットで採択された2030アジェンダとして結実したものです。
「持続可能な社会」が、「環境」と「平和・人権」とで
別々に発想されていたものが一つになった。
実はこれ、環境市民が設立当初からめざしていたものと同じなんです。
環境市民のビジョンとミッション
さて、SDGsの達成には、政府や自治体だけでなく、
企業や市民の積極的な活動が求められています。
グローバル化が進み格段に小さくなった世界では、
誰もが地球や人間社会の持続可能性と無縁ではいられません。
SDGsの達成に向かうことは、すべての主体にとって、
これからの時代を生き残るための作法であると思います。
とはいえ、SDGsというアルファベットの並びに、また国連の目標ということに、
距離を感じる人は多いでしょう。
感度の高い人や大手企業、自治体などには取組が広がってきていますが、
一般にはまだまだ知られてすらいません。
SDGsが意義深いのは、2030年までにこれを達成するという目標を先に置き、
そのための計画を立て実現していこうとする
「バックキャスティング」の考え方をとっていることです。
日本では多くのプロジェクトが、現実にできることを積み上げて進んで行こうという
「フォアキャスティング」であることに比べると野心的で、
理想に向けた大きな成果を上げる可能性があります。
この秋、中小企業向けSDGs連続セミナーの運営に携わっています。
セミナーの第2部は「SDGsを経営に実装する」手法を実習で学ぶプログラムです。
自社のめざす社会像と社会的使命を明確にし、目標を設定して、
現在の事業を吟味し、今後するべき事業を計画に落とし込んでいく。
先進的なNPOや社会的企業がこれまで取り組んできたことですが、
それをすべての企業に広めたいと考えています。
世界の持続可能性が格段に高まるための作用点として
「SDGs」が有効にはたらくよう、期待しています。
(げの字)
参考
・国際連合広報センター 2030アジェンダ
・連続講座「これならできる!ここならできる!SDGs」
<執筆者紹介>
ペンネーム:げの字
環境市民の設立3年目からの会員で、かつて事務局スタッフとして広報や環境教育を担当。
プロジェクト運営支援などで(スポーツバイクに乗って)駆け回る日々を過ごす。
料理と家庭菜園が趣味。