古い建物はパッシブソーラー | 認定NPO法人 環境市民

古い建物はパッシブソーラー

このコーナーでは、ウェブやメールマガジンの企画運営を行っている「電子かわら版チーム」メンバーのコラムを紹介しています。一緒に企画運営をしたいボランティアも随時募集中です。関心のある方は京都事務局まで。

先月、小さいおんぼろアパートから、
滋賀の古いマンションへと引っ越してきました。
社会人になってから四つ目の住まいです。
今度のところは築40年以上の古びた建物。
4年前まで住んでいた古マンションと同じくらいの築年数です。

新しめのアパートに引っ越した4年前に、
電気なしでは成り立たない暮らし」というコラムを書きました。
古い賃貸住宅は、採光や空気の流れを合理的に考え造られているのに対し、
新しいところでは電気の力を借りないと快適に過ごせない
造りになっているのではという内容でした。

それからさらに、古いアパートと少し新しいマンションを体験し、
その仮説は正しかったようだと感じています。
昔に造られた建物は自然の光や風を上手に取り入れるようにできています。
最近の建物は、やはり換気扇や照明の力を借りないと風が通らず薄暗い造りです。
設計者は頭悪いなあと、暮らしていて思います。

ただ、古い建物のよくないところは、断熱がまるで効かないこと。
ストーブで暖をとろうとすると燃料費がかさむようです。
まあ私のように、冷暖房なしで生きている人間には無関係ですが。
逆に、高気密高断熱で建てられた新しい賃貸住宅は、
畳の部屋がなくて結露が激しいなど、
湿度の高い日本にはあまり適していないという問題が。

賃貸住宅を選ぶ際には、
月々の家賃だけでなくこういったことも考慮に入れると、
電気・ガス・灯油などの消費を抑え、
結局はランニングコストが下がり環境負荷も小さくできるのではと思いました。
春から新生活を始める方のご参考になれば幸いです。
(げの字)