まんじゅうこわい | 認定NPO法人 環境市民

まんじゅうこわい

このコーナーでは、ウェブやメールマガジンの企画運営を行っている「電子かわら版チーム」メンバーのコラムを紹介しています。一緒に企画運営をしたいボランティアも随時募集中です。関心のある方は京都事務局まで。

女子のご多分に漏れず、私は甘いものが大好き。
でも、1月の下旬頃から、歯の調子がすこぶるよくありません。そこで、砂糖を摂るのを控えてみることにしました。
しばらく続けていると、私を悩ませていたうじうじする痛みは
おとなしくなり、小康状態となりました。
やれやれ、これで一安心と油断して、チョコレートラスクを一枚食べたら、アイタタタ、さっそくその夜に痛みが来ました。
砂糖の害を緩和するためには水をたくさん飲むことと聞いたので、がぶ飲みして眠りましたが、朝の目覚めもあまりいい感じではありませんでした。

砂糖を摂ると虫歯になるというのは、口内の糖分を栄養に
虫歯菌が活躍するというだけの単純なものでもないらしい。
体をゆるめる、崩壊する方向へ向かう作用を、砂糖は持つのだ
と聞きました。
私はこのようにときどき砂糖を控える時期を作りますが、
その直後に砂糖を摂ってみると、体が嫌がるような感覚を
おぼえることが、たしかにあります。
あせも症の姉が、砂糖の入ったお菓子をたくさん食べた後は
かゆくて大変だと言っていたことや、子育て中の友人が、
おいしいお菓子を食べた後は赤ちゃんが母乳を飲むのを
嫌がると言っていたことも思い出しました。
お腹がすいているのが常態であった生命の長い歴史の中で、
甘いもの=カロリーの高いものをおいしいと感じるようになり、
それが現代でも私たちの体に残っています。
だけど飽食の現代、それが体に合わないものであることは、
自分の体を丁寧に見つめていれば、わかってきます。
砂糖は簡単においしい味を作り出すことができます。
しかも植民地時代のプランテーションの名残で、
安い価格で高いカロリーを確保することもできます。
(これは油もしかり)。
現代日本のように、たくさんの砂糖を摂取することは、
自分の体にとって、また社会にとって、望ましいこと
なのでしょうか。
「グリーンコンシューマー10原則」の一番目が、
「必要なものを必要な量だけ買う」であるように、
誘惑に惑わされずに、体にとって必要なものを見極めて、
必要なものだけを体に入れることを肝に銘じなければと、
痛む歯を押さえつつ考えました。 (げの字)