おふくろの味からコンビニの味へ | 認定NPO法人 環境市民

おふくろの味からコンビニの味へ

このコーナーでは、ウェブやメールマガジンの企画運営を行っている「電子かわら版チーム」メンバーのコラムを紹介しています。一緒に企画運営をしたいボランティアも随時募集中です。関心のある方は京都事務局まで。

コンビニエンスストアの入り口に、いつの頃からか食べものの

広告が大きく表示されるようになりました。
クリスマスのフライドチキンあたりまでは、違和感を感じつつも
まあこれまでも売っていたわけだからわからないでもないかと
思っていましたが、「恵方巻き」。
季節の日本の伝統食までコンビニが扱うようになったのかと
がっかりしていたところ、店に入ってみたら、冒頭のような
不愉快なやりとりをするはめになりました。
料理レシピの投稿サイト、cookpadで「おでん」を見ていたら、
「コンビニの味だよ♪」と紹介されているレシピ発見!
なっ、なにぃー? おでんはおふくろの味ではなかったのか!?
と大ショック。投稿者は「コンビニと同じ味だからおいしいよ」
と言いたかったのだと思うと、悲しくなりました。
以前に参加した食の安全セミナーで、講師の方が最後に、
「考えるのがめんどくさい方は、何も考えなくてもかまいません。
とにかくコンビニでだけは、食品を買わないようにしてください」
と言われていました。
昔ながらのまちの飲食店で買う値段の三分の一ぐらいで
コンビニで食品が売られているのはなぜか。考えたら、
どこかに無理がかかっていることは明白ではありませんか。
大工場で量産され、大型トラックで大量に津々浦々へ輸送される
なら、原材料のコストはできるだけ落とし、長持ちさせるための
食品添加物がてんこ盛り。さらに見栄えをよくし、一口含めば
おいしいと万人の舌に感じさせるための人工的な味付け。
私たちは食品を買っているつもりが、手軽さや便利さのために、
自分や家族の体を大企業に売り渡してしまっているのではないか
と、私は思うのです。
生活に余裕がなくても、今年の節分も私は寿司を巻くつもりです。
(げの字)