田んぼの失敗 | 認定NPO法人 環境市民

田んぼの失敗

このコーナーでは、ウェブやメールマガジンの企画運営を行っている「電子かわら版チーム」メンバーのコラムを紹介しています。一緒に企画運営をしたいボランティアも随時募集中です。関心のある方は京都事務局まで。

昨秋に三重県の赤目自然農塾に入塾し、小さな実習田を借りて
います。片道2時間以上かかるので、月に1度の集合日にしか
行けていませんが、そこで稲を育てながら学んでいます。

4月の集合日に、その田んぼに苗床をつくり、種もみを蒔き
ました。その地域の適期より2週間ぐらい早いと聞きつつも、
次に訪れるのをわくわくしながら。

5月、行ってみてびっくり。稲が育っているはずの苗床には
なんにも生えてはおらず、ただカラカラの地面がむき出しに
なっているばかりでした。状況から見て、防御が甘かった
のでカラスなどの大型の鳥にやられたのかと。
そこで、その日に新たに種もみをまき直しました。今度は
鳥に食べられないように、苗床には厳重に小枝をかぶせて。

6月の集合日、ショックなことに、またほとんど生えては
いませんでした。稲はせいぜい3本くらいで、あとはスギナ
などの雑草がちょろっと。
今回は種もみに土をかぶせた後の押さえが足りなかった
みたいです。2カ月連続の失敗にへこみました。

今年はオケラの食害とひでりがひどかったようで、周囲の
実習生の田んぼも、のきなみ悪い成績だった模様。
長年学んでいる方に聞くと、赤目ではオケラの害が年々
ひどくなっている気がするとのこと。その方は今年はもう
田んぼはあきらめると言われました。

ここでは学びのための実習田だから失敗も許されますが、
生活のかかっている田んぼだったとしたらどうでしょう。
自然に任せず、絶対に成功するやり方をとらざるを得ない
のではないでしょうか。
それとも、まめに通える場所なら、基本は同じ育て方でも
フォローによってきちんと生えたのでしょうか。
何せ初めての経験なので、よくわかりません。

赤目で習った方法で地元で育てているお米は、土地が痩せて
いるので頼りない姿ではありますが、順調に苗床で芽を出し、
大きくなっています。
一年目は勉強だとは思いつつも、収穫まで無事にこぎ着け
られるのか、疑問と不安を抱えながら、本気の実践です。
(げの字)