こども検針員で電気メータを自己チェック | 認定NPO法人 環境市民

こども検針員で電気メータを自己チェック

ついにやってきました、節電の夏!
世間は「電気が足りないから暑くても暗くても我慢しろ」と 言わんばかりの節電の連呼。
さらに「計画停電を避けるためには原発の稼働が必要だ」と。
それってホント? あやしいなあ。

でも、そう言うのなら、やってやりましょう、節電を。
夏が終わったら、電気が足りたのか足りなかったのかが はっきりするよね。
足りていたことがわかったなら、原発は完全にもういらない。
「足りていた」って証明するためにも、いざ、節電!
つらいのは嫌だから、市民らしく、楽しくやろう。
がまんの「節電」から、ゆたかな「適電」へ。
私たちの生活や社会は、もっと少ない電気で幸せに暮らせる はず。省電力社会が実現すれば、次は国産・地域の再生可能 エネルギー100%の社会も夢ではありません。

さあさあ、やってみよう。ゆかいな適電♪
「電気をへらして、あかるい未来。未来をつくるのは私たち」

※この企画は、「みんなでやろう!夏のピークカット大作戦」 と連携して、ゆかいな節電アイディアを紹介します。
電力ピークの出る夏に毎週1回、メールニュースとTwitterと facebookを連動して行います。

■「みんなでやろう!夏のピークカット大作戦」
http://peakcut-summer.seesaa.net/

「節電アイデア集」はこちら
http://peakcut-summer.seesaa.net/category/13655985-1.html

「節電しなきゃ」「電気をムダにしちゃだめ」と言わますが、
私たちは日常の暮らしの中で実際どのくらいの電気を使っているのでしょう。

毎月届く「電気料金のお知らせ」を見れば1カ月分はわかっても、細かいことはわかりません。そこで、誰にでもできる、電気メーター(電力量計)のチェックをやってみようというのが、「でんきのお医者さん こども検針員だいさくせん」です。
節電の夏の、子どもの夏休み自由研究にピッタリ!の企画ですが、なんのなんの、やってみると大人でもおもしろい研究です。

わが家の電気メーターがどこにあるか、まずは探すところから始めましょう。たいていは家の外の目立たないところにひっそりとあります。昔ながらのアナログメーターなら五つ並んだ数字がまわり、最近のデジタルメーターならデジタル表示が変わっていきます。

たとえば数字が「3492.5」と表示されていたら、累積の使用電力量が3492.5kWhということ。翌日チェックしたときに「3495.9」と表示されていたら、一日の間に3.4kWhを消費したということになります。(デジタルメーターで数字が順々に変わっていくものは、変わる四つの数値を足しあわせます)。

毎日同じぐらいの時間に数字を書き留めてみると、わが家の消費電力の傾向が見えてきます。たとえば、昨日は気温が高くてエアコンを長時間つけていたから消費量が多かったとか、一昨日はほとんど外出していたから少なかったとか、今日は電気オーブンでパンを焼いたから多かったとか。
また、電気メーターを見に行くと、もっともよく見られるアナログタイプのもの(誘導型電力量計)では、内部で円盤が回っています。見るタイミングによって、勢いよくぐるぐる回っているときもあれば、ゆっくり回っているときもあり、その速度で何の機械を使っているときに電気がたくさん消費されているのかがわかります。

やろうと思えば、たとえば掃除をする前に数字を見て、終わってからも見ると、掃除機を一度かけるのにどれぐらいの電気を使っているのかつかむことができます。すると、「強」でかけたときと「弱」でかけたときとではどのくらい消費電力が違うのかもわかります。

自分のうちで、私も試してみました。起きたときと寝る前の一日2回、朝晩に数字を書き留めてみています。日中は1時間あたり0.15から0.33kWを消費しているのがわかりました。誰が家にいて何をしているかによって、その日の数値は違ってきます。そして夜間は、1カ月前には1時間あたり0.1kWだったので、ムダを探してコンセントを抜き待機電力カットをしてみて、0.08kWまで下げることができました。

これまで、使わなければ減るだろうとどんぶり勘定をしていたのですが、こうやって計ってみると、どこにムダがありどうやれば減らせるのかが具体的にわかってきました。まさしく電気を“けんしん”して、ムダを治すお医者さんです。

省電力社会の第一歩は、わが家の電力消費量を自分で調べることから。意外なところでムダを見つけ、電気料金を安くできるかも。
自分の家での研究が終われば、職場や近所のお店などで調べてみるのもいいですね。夏休み、子どもと一緒に「でんきのお医者さん」、検針員になってみましょう!

※節電ポイントつき、書き込み用の研究カードは
「みんなでやろう!夏のピークカット大作戦」のサイト(こちら)からダウンロードできます。

(イラスト:みんなでやろう!夏のピークカット実行委員会 市居みか)