まちの節電、こんなことできるはず 1 | 認定NPO法人 環境市民

まちの節電、こんなことできるはず 1

このコーナーは,2002年から2013年まで環境市民の事務局長を務めた堀孝弘が,在職時に書いたブログを掲載しています。

世の中まさに「節電ブーム」。コマメな節電を求める情報が飛び交っていますが、まちなかを見渡すと、あちこちに節電のネタがあります。そのなかで、スーパーマーケットの冷蔵ショーケースの事例を幾つか紹介していきます。

スーパーマーケットの冷蔵ショーケースは、冷気が通路側に漏れないよう空気の流れ(エアーカーテン)で制御し、さらにケースの下に冷気の吸い取り口が設けられています。そこで吸引した冷気を庫内で冷やし、上から吹き出し、循環利用しています(リンクの図参照)。それによって外に漏れる冷気を最小限にしているとのですが、実感として相当の冷気が通路側に漏れているのは、誰もが感じることでしょう。

この写真を撮ったスーパーの場合、冷蔵ショーケースの冷気拡散を防ぐため、ケースの上から40〜50cmの透明カーテンが取り付けられていました(大震災の4日前(3/7)、東京都内のある大手スーパーの精肉売り場にて)。


【参考】スーパーマーケットの冷蔵ショーケースの構造
http://www.jraia.or.jp/product/showcase/about_02.html

今年5月から6月にかけて、京都市ごみ減量推進会議と協働で、京都市北区内のスーパーの環境対策調査を実施しました。調査には、地域のごみ減量推進員さんらに同行してもらいましたが、普段の買い物より店内滞在時間が長くなったようで、ほとんどの店で「店内が寒い〜。寒かった!」という声があがりました。
夏でも、凍えるほど寒いスーパーが気になりますが、対象にした北区内22店のうち、写真のような取り組みをしている店はありませんでした。
写真で示した冷蔵ショーケースの冷気もれ対策のように、コストをかけずに節電をすすめるネタは、まだまだあります。

 

写真の「透明カーテン」は、冷蔵ショーケース等を扱う日進工業(株)製の「エアーガイド」という製品です。