世界報道写真展に思う | 認定NPO法人 環境市民

世界報道写真展に思う

このコーナーでは、ウェブやメールマガジンの企画運営を行っている「電子かわら版チーム」メンバーのコラムを紹介しています。一緒に企画運営をしたいボランティアも随時募集中です。関心のある方は京都事務局まで。

今年も残すところあとわずか。
心に浮かぶ出来事はどんな出来事でしょうか。

ウクライナやガザでの紛争は止むことなく、また、各地で多発する深刻な自然災害に心が痛むことが多かったのではないでしょうか。

「世界報道写真展」は、
世界報道写真財団(World Press Photo Foundation)が
開催するWorld Press Photo Contest(世界報道写真コンテスト)の
入賞作品を展示するもので毎年日本で開催されてきましたが、
2021年を最後に休止していました。
今回、京都新聞の連載、
「700万人時代-認知症とともに生きる」の写真シリーズが
2024年のコンテストで入賞したことをきっかけに復活しました。

等身大ほどもある写真はどれも圧巻です。
カナダ全13州で発生した火災の消火にあたった消防士の姿、
いつもは川を渡るところ、見渡す限り干ばつで茶色の陸地が広がるアマゾン、
ドイツ、ラインラント地方で炭鉱開発から森や村を守るためにデモをする人たち……

多くの人たちが、世界の至るところで、環境や社会問題に立ち向かい、
戦い、苦しんでいる様子が痛いほど伝わってきます。

「今年の写真」(World Press Photo of the Year)に選ばれたのは、
イスラエル軍の攻撃により亡くなった姪のサリーさんを抱きしめる
イナス・アブ・マアマルさんの姿でした。

深く頭を沈ませるマアマルさん。
座って抱き抱えられるほど、まだ幼いサリーさん。
こんな悲しみが続いてしまうのはどうしてなのか。
この悲しみを覆すほどの、戦争を続ける理由が存在するのか。
自問自答させられた写真でした。
世界報道写真展は12月29日日曜日まで。
来年を少しでも希望ある一年にするために。
ぜひ見てほしい写真展
です。
(ま)

<今週のコラムニスト>
ペンネーム:ま

地球のサステナビリティと共に、自身の体力のサステナビリティが気になる今日この頃。
好きな食べ物は塩豆大福。