「ご主人ががっつり稼いでいる主婦募集」に何思う? | 認定NPO法人 環境市民

「ご主人ががっつり稼いでいる主婦募集」に何思う?

このコーナーでは、ウェブやメールマガジンの企画運営を行っている「電子かわら版チーム」メンバーのコラムを紹介しています。一緒に企画運営をしたいボランティアも随時募集中です。関心のある方は京都事務局まで。

コワーキングスペースにはいろんな仕事をしている人がやってきます。
仕事をしているといろんな会話をつい耳にします。
そこで聞こえてきたのが冒頭の会話。

ご主人、という言い方も気になりますが、そこは一旦置いておいて本題に。
「ご主人ががっつり稼いでいて、それなりにスキルのある主婦の人」。
そういう人を探す理由とは……
余裕を持っていい仕事をしてくれて、でも給与をさほどあげなくていいから、
といった趣旨のことを話していました。

さて、この意見。
みなさんはどう思いますか?

振り返れば私も似たようなことを言われたことがあります。
私が女性だからでしょう。
「だんなさんが働いているから大丈夫よね
(=さほど報酬をお渡ししなくてもいいよね)」と。

男性だったらそんなこと言うでしょうか?
「奥さんが働いているから報酬or給与はそんなに上げなくてもいいよね」
といったことを雇い主は言うでしょうか。

国税庁の調査によると、日本人の平均給与は年間461万円。
男性は567万円、女性は280万円だそうです。
約2倍もの開きがあります*。

主婦だったら、ほどほどの給与でいい。
そんな感覚がこの格差を生み、
ひいてはジェンダー・ギャップ指数の低さにつながっているのではないでしょうか。

「私はこれくらいでいいや」と思ってしまう人が女性は多いと聞きます。
それだけに男性だけではなく、女性の意識改革も必要でしょう。

女性だろうと、男性だろうと、性的マイノリティだろうと、
結婚していようとしていまいと、どんな家族構成だろうと、
仕事は客観的な評価に基づいて相当の金額を支払うべきではないでしょうか。

3月8日は国際女性デー。
日々の何気ない仕事のやりとりの中でむっくりと顔を出すジェンダー格差。
スキルある女性が相応の評価をされる世界を実現するべく、
もし、今回と似たようなシーンに直面した時には、
心して向き合いたいなと思いを新たにしたのでした。(ま)

* 国税庁 平均給与

*ジェンダー・ギャップ指数 2022年は146か国中116位(前回は156か国中120位)

<今週のコラムニスト>
ペンネーム:ま

地球のサステナビリティと共に、自身の体力のサステナビリティが気になる今日この頃。
好きな食べ物は塩豆大福。