21世紀、地球を、地域を、生活を、持続可能な豊かさに
「市民参画」をデザインする
一言で「市民参画」といっても、形式ばかりのものや、単に市民が集っただけでは市民参画の本当の力は発揮できません。環境市民は、活動実積をいかしながら、地域の人たち自らがまちの将来を考え、行動する計画策定を支援しています。
市民参画の重要性
地域の環境の将来像を決めるのに、地域の市民や事業者の参加が必要なのは言うまでもありません。これまでのような、自治体と関係の深い団体代表を審議会等に若干名参加させる“形式的な市民参加”でも「計画」は作れますが、これでは「絵に書いた餅」になります。策定後、誰も関心を持たず、自治体と一緒に計画実現のために汗を流してくれる市民・事業者はいないからです。
自治体の不安
そのため、計画策定委員を市民から公募する自治体もでてきました。しかし、まだ多くの自治体職員は、「公募でどんな人が集まるか不安」「専門知識のない市民が、環境基本計画の策定などできるのか」といった不安や懸念があります。一方、市民の側にも、「行政は口先ばかりで、本当に意味のあることをやりたがらない」という不信感があります。
コーディネートの大切さ
行政担当者と市民、両者の不安を解消しながら、委員自らが計画策定できるよう援助するのがコーディネーターの役割です。そのため、自分たちの地域にどんな問題があるか、委員の活動経験や行政の情報を引き出しながら学習するとともに、それを解決・改善するための課題を考える作業を繰り返します。
それら課題を共有し、地域の将来ビジョンを描く作業を委員や行政担当者と根気よく続けながら、市民、事業者、行政など、社会経験や立場、関心がそれぞれ違う委員たちの仲間意識が高まり、協働の大切さの認識が深まるよう働きかけていきます。
このようなコーディネーターは、活動経験と専門性を持ち、中立的な立場でいられるNGOだからこそできる役割であると言えます。