浴衣に思う洋服の寿命 | 認定NPO法人 環境市民

浴衣に思う洋服の寿命

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いただいた浴衣は多くても年に数回しか着ていないためか、生地のいたみもなく、十分着られます。
紺に白地のリボンのような特に流行り廃りのない模様もいい感じ。
この調子だと、子ども、孫の代までいけそうです。

孫の代までいけば6世代!
1世代30年ぐらいとして200年弱はもつ換算でしょうか……。
浴衣や着物の持ちのよさに改めて素晴らしいな、と思いました。

それに引き換え洋服のサイクルの早いこと。
環境省の調査によると、日本人1人あたりの服の年間購入枚数は約18枚、手放す服は約15枚*。
つまり、毎年3枚だけ残して、残りは手放し、また新たな服を買っているようです。

服の平均価格も1990年から2019年の30年間で半額に低下*。
ワンシーズン着て終わり、なんていう話を耳にすることもありますが、
まさに実態にあった調査結果が出ています。

服の生産にはもちろん、大量の水、エネルギー、化学薬品、
輸送にともなう燃料など、多くの資源が使われています。
近年は生産段階における長時間労働や児童労働なども問題となっています。

まるで使い捨てのようになってしまった洋服。
なんとか着物のように世代を超えて
大切にされる存在にできないものでしょうか。(ま)

*環境省、2022年度調査(2024年7月確認時)

<今週のコラムニスト>
ペンネーム:ま

地球のサステナビリティと共に、自身の体力のサステナビリティが気になる今日この頃。
好きな食べ物は塩豆大福。