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日本のSDGs達成度は?
カテゴリ: 電子かわら版コラム | 更新日:
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持続可能な開発報告書2024では世界全体としてSDGs達成の可能性が後退していることが示唆されました。
特に目標2(飢餓)では、世界では6億の人が飢餓に苦しむ一方で、世界の肥満蔓延率が増加しており、数多くの問題が残っていることを指摘しました。
日本でも子ども食堂の活動が各地で展開されているのと同時に、食品ロスが大きな問題となっています。
つまり飢餓と大量の食糧廃棄が同時に進んでいると言えます。
日本のランキングを見ると18位となっていました。
これまでSDGs達成となっていた目標4(教育)は
ランクを落として「課題が残る」となり、
「大きな課題が残る」となったのは、
目標5(ジェンダー)、目標12(持続可能な生産と消費)、
目標13(気候変動対策)、目標14(海の豊かさ)、
目標15(陸の豊かさ)でした。
また、ターゲットごとに見て気になったのは、
最終エネルギー消費に占める再生可能エネルギーの割合、
家賃負担が重い人口の多さも大きな課題が残る結果となっており、
このままだと日本は住み続けられる国として
存続できるのかさえ危惧してしまいます。
日本では数々のSDGs達成に向けた活動が紹介され、
成果を得ている様子がメディアなどでも取り上げられているのに
「なぜ?」と思われるかもしれません。
毎年の報告書の結果が示しているのは、
その取り組みが根源的な問題解決へのアプローチと
なっていないということだと考えます。
例えばプラスチック問題、
日本ではまだまだ使い捨てプラスチック容器や包装が減りません。
世界ではプラスチック製の様々な容器包装の販売が禁止され、
使用禁止も加速度的に進んでいます。
日本のように、ペットボトルを薄くしてプラスチック使用量を減らすとか、
ペットボトルからペットボトルにリサイクルするとかいう
小手先の取り組みでお茶を濁すのではなく、
そもそものプラスチック使用を制限していくという
根本的な取り組みが進んでいるのです。
SDGs達成のために、その取り組みは単なるパフォーマンスになっていないか、
SDGsウォッシュに陥っていないのかを今一度検証する必要がありそうです。
(イバラノカンザシ)
<参考>
原文
<今週のコラムニスト>
ペンネーム:イバラノカンザシ
ドリトル先生に憧れ、海の中の生きものといつか話ができることを夢見て世界の海に潜り続けています。
最近、海の中にいると一瞬エラ呼吸できそうな気分になります。