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知らせることの大切さ~プラスチックごみを通じて~
カテゴリ: 電子かわら版コラム | 更新日:
このコーナーでは、ウェブやメールマガジンの企画運営を行っている「電子かわら版チーム」メンバーのコラムを紹介しています。一緒に企画運営をしたいボランティアも随時募集中です。関心のある方は京都事務局まで。
『「環境首都創造」セミナー』の最初のプログラム「どうする?プラスチックごみ」で
感じたことは、やはり、実態を把握すること、そして、知らせ共有することの大切さです。
このメールニュースでも、様々な情報をお届けしていますが、プラスチックごみでも、
アメリカの研究結果が科学誌に示され、それが衝撃を与えたこと、つまり、知らせたことが、
世界的にも注目されるきっかけだったとの話でした。
海辺への漂着ごみの問題は、以前からずっと知られ、その調査等の取り組みは
国内外で様々に実施されてきましたが、今回の研究結果により、「その海洋中の重さが、
このまま適切な対処をされずに増えていくと、2050年には魚の重さを上回るということが、
データをもって示された(知らされた)こと」、そして、さらなる研究により、
「海に出て、細かく砕けたプラスチック、いわゆるマイクロプラスチックが、
例えばウミガメが誤食するなどにより、既に様々な生態系に影響を及ぼし始めている
ことが示されたこと」、さらには、マイクロプラスチックは、重金属やダイオキシン類等の
様々な有害物質を吸着しやすいものであるため、「当然、海も含めた生態系の、
食物連鎖の上位に位置する私たち人間への影響への懸念が示されたこと」が、
世界の今の、プラスチックごみに対する潮流に大きく影響を与えているとのことでした。
それでは、これに対して、私たちが何ができるか・・・。
セミナーでは、3C(Clean:使わないことで有害物質を減らす、
Cycle:閉鎖系の中で管理する、Control:制御する)という考え方が示されましたが、
私たちとしては、まずはプラスチックをできるだけ使わない意識を持ち、実行したいところです。
実際、同じく、環境首都創造活動として取り組んでいる
「自治体政策評価オリンピック」等を通じて、新潟市では、ローソンやスターバックス、
ドトール、タリーズ等の協力を得ながら、水筒で飲料を購入できる取り組み
「マイボトルキャンペーン」が展開され、プラスチックを始めとする容器包装ごみの削減が
進められていることや、水俣市では、やはりプラスチック製容器包装等を使わないための
取り組みである「茶のみ場」が展開されていること、さらには、前回のコラムに掲載のような
リユース瓶の取り組みが展開されていることなど、様々なことができることが確認できます。
しかし、そのような取り組みをされているところは、これらを除くと、日本では、
残念ながら、未だほとんど他では聞かないのも現実です。
そういうことが可能であることもお知らせし、また、ずっと環境市民として、
グリーンコンシューマーの取り組みを進めてきたように、あるいは、行政、事業者との
協定によりレジ袋の有料化を実現してきたように、市民・消費者として、私たちも
そのような課題に取り組むこと、そして、社会に影響を与えることが
可能であることもお知らせしていくことが大切だと改めて感じた時間でした。
(テッ)