GOOD ON YOU 〜エシカルなお買い物を簡単に〜 | 認定NPO法人 環境市民

GOOD ON YOU 〜エシカルなお買い物を簡単に〜

コーディネーターの有川真理子です。12月からシドニーで、NGOのアドボカシーや持続可能な消費などをテーマに調査をしたり実際にいろんな経験をしたりしています。現地での暮らしや仕事を通して感じたこと思ったことを紹介していきます。お楽しみに!
(本事業は外務省主催 2014年度(第8回)NGO海外スタディ・プログラムを活用しています)

「エシカルコンシューマー」という言葉が日本でも聞かれるようになってきました。「エシカル」には「倫理的な」「道徳上の」といった意味があります。市民が環境や人権、労働、動物の福祉、社会貢献などに配慮した製品やサービスを選択することによって、社会を変えていくことを目的として80年代に英国ではじまりました。このブログを見てくださっている方であれば「ぜひそういうモノを選びたい!」と思う方も多いと思いますが、いざ選ぶとなると「一体どの商品を選んだらいいのだろう?」と迷う人も多いのではないでしょうか。

私が今回シドニーでお世話になっているNGO「Ethical Consumer Australia(以下ECA)」はその悩みを解決しようと2014年に「GOOD ON YOU(以下GOY)」というウェブサイトを立ち上げました。ECAは、「消費者が、自分の価値にかなった、よい消費選択を簡単にできるようにすること」を目的として2013年に設立された若い団体です。

GOYではジャケットやTシャツ、ズボンやスカート、スポーツウェアといった洋服、サングラスや帽子などの小物、靴にアクセサリーといった商品の約200ブランド、約10000点の商品を紹介しており、気に入ったらお買い物サイトで買うこともできます。商品はそれぞれのブランドのエシカル評価に基づいています。評価は、フェアトレードやChoose Cruelty Free(動物虐待をしていない製品に与えられる認証)などの認証機関、OxfamやグリーンピースなどのNGOなどの情報を総合して決められ、5段階で表現されています。評価されたブランドは約3000。その数は毎週増え、毎月20から50人がGOYを通してエシカルなお買い物を楽しんでいます。

エシカルな商品選び、暮らし方のヒントを紹介する読み物もあります。例えば、観光ついでにオーストラリアでセカンドハンドショッピングをしてみたいな、という人には「5 Easy Ways to Shop Second-hand」がおすすめ。お買い物のコツと一緒にどこで買えるかも紹介しています。私もブログの作成にチャレンジしてみました!2月下旬ごろ公開されると思うのでまた紹介したいと思います。

さて、ウェブサイトを運営しているECAのスタッフは6人(写真上は5人。お一人は海外)。ボランティアやインターンも常時15人ぐらい活動しています。それぞれブログを書いたり、デザインをしたり、リサーチをしたり、動画を作ったり、得意技を活かしたり、経験してみたいことにチャレンジしたりしています。

学生にとっては、就職の際、職業経験があると評価が高くなるので自ら探してやってきます。「こういう経験や勉強をしていて、ここではこういうことをしたい」と明確に話しているのを見ると頼もしいなあ〜と思うことしきり。社会人ボランティアがこれまたすごくて、ITやマーケティングに詳しい人、文章を書くのが得意な人、アカデミックなバックグラウンドがある人などいろんな才能を持った人が集まっています。イタリアやカナダ、中国やフランスなどいろんな国や文化をバックグラウンドにした人がいるのも魅力の一つかもしれません。常にいろんな見方や視点がミックスされるのをみていると多様性はチカラなんだなあと実感します。

そして本日2月5日、GOOD ON YOUはリニューアルしました!さらにパワーアップしたウェブサイトをぜひのぞいてみてくださいね!

Others

1. 放し飼い卵表示で罰金約2,800万円
Choiceというオーストラリアの消費者団体を紹介します。世界に数ある消費者団体の中でも私が(勝手に)好きなと消費者団体の一つです。特に、質の高いアドボカシー力とメディアの使いこなし方が魅力的です。

3.食べることがもっと楽しくなる量り売り
「量り売り」は容器包装ごみを減らすこともできるし、必要な分だけを購入できるので食べきれずにごみになってしまうという事態も避けられる……と環境市民でいつも伝えていますが、日本には「量り売り」があまりないのでこれを実感するのはなかなか難しいもの。今回は日々のご飯をつくるときに「量り売り」の便利さ、楽しさを実感しました。

4.水道水で行こう!
今日の最高気温は29℃。湿気がひどくないので日本の夏よりもすごしやすいですがそれでも日中は暑くて水が欠かせません。オーストラリアの場所にもよりますがシドニーは日本と同じぐらいの硬度なので水道水を飲むことができます。おかげでお財布が助かりました。

5.きれいな海、生き物のために デポジット制度導入を決定

「ニューサウスウェールズ州は2017年7月に、飲料容器に対しデポジット制度を導入する」うれしいニュースが飛び込んできたのは2月21日のこと。 今回の導入を10年以上にわたってリードしてきたネットワークNGO"Boomerang aliance"にインタビューしました。

6.ファッションで難民、移民の方をサポート

難民や移民としてオーストラリアに来た若者を対象に、洋裁や販売の教育、研修、雇用機会を提供し、難民の人たちの豊かな創造性を広げることを目的として2014年にオープンしたファッションストア"The Social Outfit"を取材しました。