21世紀、地球を、地域を、生活を、持続可能な豊かさに
調査の背景と目的
プラスチックに頼りすぎたくらし
プラスチックはとても便利で使い勝手もなく、私たちの暮らしを豊かにしてくれました。しかし、便利すぎて使いすぎ、海洋プラスチックごみ問題をはじめ、さまざまな問題も起きています。
日本でも2020年7月、長年各地の消費者団体が取り組んできた「買い物袋持参運動」が実を結び、レジ袋の全国一斉有料化が実現しました。これにより、レジ袋の使用量削減は進みましたが、私たちの暮らしのまわりには、まだまだたくさんのプラスチックが使われています。
その中には「これは使いすぎかな」、「減らせるのでは」と思えるものもあります。
調査のきっかけと目的
2022年1月、フランスからこんなニュースが流れてきました。「野菜・果物販売時のプラスチック包装を禁止(未加工の1.5kg未満の31種の青果物→その後、順次対象青果物が拡大された)」。
このプラスチック包装禁止のニュースに先立ち、フランス政府から「現在、37%の野菜・果物がなんらかの包装をされて販売されている…(JETROビジネス短信2021.10.8)」とのコメントが出されました。どのような調査に基づくデータかは不明ですが、このニュースを逆読みすると「60%以上の野菜・果物は包装なしで販売(はだか売り)されている」ということになります。
では、日本の青果物売場のプラ包装の現状ではどうでしょうか。現在「お店のプラスチック調査」のプロジェクトリーダーを務める堀は、国内の店頭プラ包装の調査データを探しましたが、大規模かつ直近の調査データは見当たりませんでした。「データがないなら調べてみよう」と思い立ったわけです。