21世紀、地球を、地域を、生活を、持続可能な豊かさに
環境に対する社会の関心や取り組みは本物か
カテゴリ: 電子かわら版コラム | 更新日:
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京都議定書の発効後、
日本でも温室効果ガス排出量削減に取り組みましたが足取りは鈍く、
第1約束期間の目標を守るために多くの苦労がありました。
しかし、現在は、環境に対する社会の関心や取り組みが
格段の進歩を遂げていると言われています。
でも、私は違和感を覚えるのです。
家電製品の省エネ化が進んでいるにも関わらず、
2018年度の家庭部門の温室効果ガス排出量は、
1990年度比の1.3倍になっています。
他方、臨海部では、一部の木質バイオマス発電所が、
海外から多量の木材を輸入しています。
山間部では、巨大な太陽光発電設備の設置に当たって、
森林伐採を行おうとして問題になったことがありました。
また、菅首相は、先の所信表明演説で
原子力発電政策を推進することを明言しました。
こうした動きを見ると、今でも、
経済的な豊かさを最優先にしている人々や企業は少なくないと感じます。
しかし、温室効果ガスの排出量が少ない電気であったとしても
大量に使用する生活をしていたら、
途上国の森林生態系にダメージを与えたり、
土砂崩れや景観破壊を引き起こすことになります。
争いの原因を生んでしまうような、
まがい物の気候変動対策なら実施すべきではありません。
今後、私たちが持続可能な社会を目指すには、
経済以外の多様な価値観がもっと重視されなければなりません。
そうした価値観を育むには、各地域において、
住民も企業も行政も一緒になって、自然環境や地域文化の維持と発展、
男女の社会的役割の見直しなどに取り組んでいくことが大切なのだと思います。
(くらげ)
<執筆者紹介>
ペンネーム:くらげ
小さい頃から、曲線に心惹かれています。
海も空も曲線が美しい。
曲線が持つ無限のバリエーションはすばらしく、変化する様子を見るのは飽きません。
曲線への興味を通じて、気候について勉強したような気がします。
いつまでも、きれいな曲線を残したい。