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気になるCM
カテゴリ: 電子かわら版コラム | 更新日:
このコーナーでは、ウェブやメールマガジンの企画運営を行っている「電子かわら版チーム」メンバーのコラムを紹介しています。一緒に企画運営をしたいボランティアも随時募集中です。関心のある方は京都事務局まで。
綺麗な透明のグラスになみなみと注がれた黄金色の液体、
グラスの縁からこぼれそうになっているきめ細かな白い泡。
それを目を輝かせて一気に飲み干す出演者。
その後満面の笑顔で「美味しい!」と、
感激する姿が日に何度もテレビCMで流れています。
なんのCMかわかりますよね。
酒類のコマーシャルには自主規制があります。
CMに25歳以下の出演者を起用しない、
ゴクゴクという効果をつけない、喉元をアップにしない、
5:00~18:00はCMを流さない、などがそれです。
でも、そんな自主規制を超えているのでは
と感じてしまう映像を最近よく見かけるようになりました。
それは、「ゴクゴク」音はないけれど、
いかにも美味しそうにゴクゴク飲んでいるシーンで、
おまけに飲んだグラスを口元から離すと白い泡がついているという演出が……。
またビールや発泡酒、第3のビール、チューハイ、ハイボール、
日本酒、焼酎と酒類の種類も増えたことで当然CMの種類も多くなっています。
そして、各社ともに同様の映像を限られた時間帯に流すので、
その時間帯にテレビをつけた人は自然と何度も目にすることになるでしょう。
人の心を動かすCMとしては効果があるんだろうなとは思いますが、
例えば一生治療を続けなければならないアルコール依存症の人にとっては、
このCMは随分辛いものになっているでしょう。
多様な人々への配慮は難しいと諦めず、
思いを馳せることで社会の仕組みにつながることが大事だなと感じています。
(イバラノカンザシ)