「木+春=椿」 | 認定NPO法人 環境市民

「木+春=椿」

このコーナーでは、ウェブやメールマガジンの企画運営を行っている「電子かわら版チーム」メンバーのコラムを紹介しています。一緒に企画運営をしたいボランティアも随時募集中です。関心のある方は京都事務局まで。

暖かくなり、寒くなり、また暖かくなり、また寒く。
窓から差し込む春の陽光に、季節がゆくときを感じても、外に踏みでてみれば、まだまだ冷たい風が、首元をかすめていきます。

毎朝通るショッピングモールの前、
いつもと変わらない日常がそこには流れています。
眠そうな目で自転車に乗る中学生、通勤中らしきスーツ姿の男性、バス停の脇で空を見上げるおばあちゃん。

いつもと変わらない日常を今日も僕は走り抜けていきます。
そして、突如として現れた懐かしい椿の香り。
長らく嗅いでいないはずなのに、瞬時に「椿だ!」と気づいたのは、幼い頃の思い出があるから。
「椿」という字が「木」と「春」で成り立っていることに気づいたのは、もう少し大人になってから。
「椿」の香りを嗅ぎ、その漢字の成り立ちを思い出し、春の訪れを感じる。
昔の人は、季節の移ろいを感じるあの香りを知り、
あの花に「椿」と名をつけたのでしょうか。(い)