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まちにもっと自転車を
カテゴリ: 電子かわら版コラム | 更新日:
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ここ数年、用事があって故郷に帰る機会が増えたのですが、電車もバスも1時間に1便程度しかないまちなので、複数の訪問先には行きづらいのが難点でした。
だからと言って、レンタカーやタクシーを利用すると、出費が高くなります。
そこで、折りたたみ自転車を持っていくことにしました。
駅を降り、人の少ない所で自転車をセットして、さあ、出発!
1つ目の用事は、集落から離れたところにある施設で打合せでした。
車の通行量の少ない川沿いの国道では、快調に走ることができます。
途中、長い上り坂がありましたが、変速機が付いているので苦になりませんでした。
打合せ終了後は、2つ目の用事である親戚の家へ。
予定していた時間に着くために、タクシーやバスのような待ち時間を考慮する必要はなく、
移動速度だけ考えればよいのは気楽です。
2つの用事を済ませて駅へ向かう道中、昭和の名残のある商店街や、
家々の前に並べられたプランターの花などに興味を惹かれました。
ふらっと立ち寄った喫茶店では、酸味の効いたコーヒーと果物をいただいて、ほっとしました。
一般に、公共交通が発達していないまちでは、
仕事でも観光でも移動が問題になることが多いのは事実です。
マイカー移動は便利ですが、CO2排出の観点で問題があります。
対策として、マイカーのEV化や自動運転に期待する声が強いですが、
そうなると、歩く人は道路の隅に追いやられたままです。
しかし、今回の用事を通じ、こうしたまちでは、
自転車が有力な対策になることを実感しました。
また、低速な自転車移動では、まちの雰囲気を感じやすく、
お店に立ち寄る気分になりやすいのは地域経済にとって見逃せません。
駅前にレンタサイクル店やシェアサイクルのポートががあり、スマホで予約から決済までできれば、
他のまちから来たビジネスマンや旅行者は気軽に自転車を利用できます。
また、駐輪場所や自転車道が整備されていれば、
まちに住む人や車に迷惑をかけることがなくなります。
観光地以外では駅前にレンタサイクルやシェアサイクルが利用できるまちは少数派なので、
今後、自転車利用が見直されることを期待します。(くらげ)
<今週のコラムニスト>
ペンネーム:くらげ
小さい頃から、曲線に心惹かれています。
海も空も曲線が美しい。
曲線が持つ無限のバリエーションはすばらしく、変化する様子は見飽きません。
曲線への興味を通じて、気候の勉強を始めたような気がします。
いつまでも、きれいな曲線を残したい。