21世紀、地球を、地域を、生活を、持続可能な豊かさに
7 深化する環境市民のグリーンコンシューマー普及活動
環境市民は、2000年以降、長岡京市、広島県府中町、津山市、福知山市、碧南市、吹田市から、環境基本計画やローカルアジェンダ21の策定市民会議のコーディネートを依頼され、これを実施してきました。この中でも、地域でのグリーンコンシューマーの育成を重要なテーマとして取り上げています。
2001年度以降、毎年継続実施している「日本の環境首都コンテスト*5」では、自治体への質問項目の中に、グリーンコンシューマーリーダー養成講座の実施やガイドブック作成への市民支援の有無などを問う項目を入れ、自治体施策へのグリーンコンシューマー活動支援の浸透をはかっています。
2002年4月開所した京都市の環境活動、学習支援施設「京(みやこ)エコロジーセンター」では、構想段階から参画し、グリーンコンシューマーの考えをベースに展示を企画構成しました。開所後は、同センターと協力して、グリーンコンシューマー情報の市民発信につとめてきました。
気候ネットワークはじめ京都市内のNGOや消費者団体とは、共同で「省エネラベル」を開発し、2002年以降、家電販売事業者、行政等と協力して「省エネ製品グリーンコンシューマーキャンペーン」を実施し、省エネ性能の高い家電製品の普及につとめてきました。同ラベルは2006年、全国統一省エネラベルとして全国に普及しました。
*5 環境首都コンテスト全国ネットワークの主催。環境市民は主幹事団体
新しい「暮らしの豊かさ」を提案 『だいすき京都 遊びかた 暮らしかたガイド』
グリーンコンシューマーは日常的な「買い物」から、誰でもできる環境行動を提案するものですが、より暮らしにウェイト(重き)を置き、地域に根づく、自然や風土に基づいた暮らしの知恵を現代に活かす“新しい豊かさ”を創造するガイドブックをつくりました。「京都」というまちを「環境」という視点からみて、グリーンコンシューマーとしてどんな暮らしができるかを探り、提案する本です。
店の紹介も「地域の人たちのまちを大切にする思い」や「まちづくりに働きかける」という視点を大切にし、伝統的なものづくりを守っている店、はかり売りなどおもしろい売り方をしている店の情報に力点を置きました。楽しみながらエコライフをスタートした方にもおすすめの一冊です。(写真右)
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高い社会評価を得た環境市民のグリーンコンシューマー活動
ここまで記しましたように、環境市民は前身団体時代から通じて十数年、グリーンコンシューマー活動の普及につとめてきました。
これらの実績や姿勢が評価され、グリーン購入ネットワークが主催する「グリーン購入大賞」において、2004年度の大賞を受賞しました。さらに、大賞受賞団体の中で、組織内でのグリーン購入活動や消費者に対するグリーン購入の普及啓発活動の取り組みに優れた1団体に贈られる「環境大臣賞」も受賞しました。環境大臣賞は組織力のある大手企業や自治体が獲得してきており、民間団体が同賞を受賞するのは2007年度までで唯一のことです。もちろん環境市民の活動の多くは、各地のNGO、自治体、企業とのネットワークやパートナーシップによって実現したものですが、高い評価をいただいたことを嬉しく感じています。今後も市民の環境活動の高揚、グリーン市場の拡大に力を尽くしていきます。