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グリーンコンシューマー全国一斉店舗調査2015
スーパーに持続可能性を大切にした商品が販売されているかどうか等を調査する「グリーンコンシューマー全国一斉店舗調査2015」の報告書を公表します。
買い物の際の選択を変えることによって、社会や経済、私たち自身の暮らしをよりサステナブル(持続可能)なものに変えていく「グリーンコンシューマー活動」。環境市民は設立当初から日本ではじめてこの活動を展開してきました。
2015年度、2014年度に引き続き、スーパーに持続可能性を大切にした商品が販売されているかどうか、店舗として取り組みをしているかどうかを調査する「グリーンコンシューマー全国一斉店舗調査」を行ないました。調査にご協力くださった皆様、ありがとうございました。
今回はその概要を報告します。詳細は以下よりダウンロードできます。紙媒体でご覧になりたい方は環境市民までご連絡ください。
報告書のダウンロードはこちら(PDF)
目的・ ねらい
今日時点のスーパー、生協等における環境、健康、社会的公正に配慮した製品の全国的な取り扱い状況と、店舗としての社会的活動 の全国的状況を把握し、消費者のライフスタイルの転換と流通小売り店舗の持続可能な消費・エシカル消費に関する取り組みを促進することを目的として実施しました。また、全国規模での調査を実施 することにより、併せて活動に取り組む団体や人々の輪を広げることも目的としました。
【調査概要】
実施日程:2015 年 11 月 21 日(土) 28 日(土)
※一部の店舗は 12 月 7 日まで実施
実施都道府県数:全国 31 都道府県
対象店舗:97 社 122 店舗(北海道 8 店舗、東北 13 店舗、関東 22 店舗、北陸 9 店舗、中部 13 店舗、近畿 32 店舗、中 ・ 四国 13 店舗、 九州・沖縄 12 店舗)
調査実施者:全国 28 の団体と 6 人の個人 (呼びかけ団体:認定 NPO 法人環境市民)
調査方法:調査担当者が店舗に訪問し調査を実施、状況を把握
調査結果概要
今回の調査は比較的、欧米ではスタンダードになりつつある、パーム油問題への配慮、持続可能性を大切にした漁業の重視、トランス脂肪酸が問題となっているマーガリン類の使用に関する質問をしました。結果として取り組みが進んでいないことが明らかになりましたが、決して日本のスーパーが達成できない課題ではありません。欧米のスーパーは消費を通して、持続可能な消費の実現のため にイニシアチブをとっています。 私たち消費者が商品の選択を変えていくことも重要ですが、売り手となるスーパーの率先的なイニシアチブを期待しています。
●パーム油・海のエコラベル
持続可能性に配慮したパーム油の認証ラベルや持続可能な漁業で獲られた水産物に与えられる水産物のラベル「海のエコラベル」の普及度は、欧米のスーパーでは一般的になりつつあるのに対し、日本ではかなり低い普及率であることが明らかになりました。
●トランス脂肪酸
イーストフードを使用していない食パンを販売している店舗は8割弱を占めていました。ただ、マーガリンやファットスプレッド、ショートニングを全て使用していない食パンを販売している店舗は4割強と、世界的にトランス脂肪酸の危険性が指摘されているにもかかわらず半分以下という結果になりました。
●放し飼い、放牧
「放し飼い」又は「放牧」、「平飼い」と表示された卵を販売している店舗は 22%。バタリーケージを禁止している EU、オーストラリア等と比べると低い数値となりました。また、「放し飼い」又は「放牧」と表示された牛乳の販売を販売している店舗も16%と低い結果になりました。
●替芯、充電式電池、リユースびん
ボールペンの替芯や充電式電池は5割弱の店舗で、紅茶の茶葉は 8 割強の店舗で販売されていました。リユース(リターナブル、再使用)瓶のビール類の取り扱いは 6 割強と半数を越える店舗で取り扱いがありましたが、リユース瓶の回収をしている店舗はビール類を販売する店舗の内の約5割強しかありませんでした。さらに、返却のカギとなる「回収をよびかける掲示が売り場に分かりやすく掲示されている」店舗はわずか7%に留まっています。
●店舗での社会的な取り組み
店舗での社会的な取り組みでは「地域のイベント等のちらし設置、ポスター掲示」がもっとも多く 8 割弱でした。
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