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コンビニでもマイボトルを使いたい!
カテゴリ: 地球1個分のくらしに向けて | 更新日:
世界の人口増加、経済成長とともに、地球から取り出される資源もますます増加しています。
そこで、より少ない資源で、より豊かなくらしを送ることのできる社会に向けた様々な取り組みが始まっています。
環境市民の理事兼研究員の瀬口亮子が、国内外の動向や調査・活動の最新レポートをお届けします。
コーヒー好きの私は、毎朝お気に入りの豆で淹れたコーヒーをステンレスのマイボトルに入れて出かけます。
スタバなどのコーヒーチェーンもよく利用しますが、時にはコンビニコーヒーのお世話になることもあります。
2012年ごろからコンビニ各社が本格的に始めたカウンターでの淹れたてコーヒー販売は、1杯100円程度という手ごろな価格で、淹れたてのコーヒーが味わえるとあって、あっという間に全国に普及しました。
2014年度の大手5社のコーヒー販売数は、約13億杯にのぼっています。
ということは、コンビニコーヒーの普及に伴い、年間13億個もの使い捨て容器が新たに使われるようになり、その分のごみが発生しているわけです。
コーヒーチェーンでも使い捨て容器は使われていますが、まず店舗数の規模が違います。
スターバックスやドトールが約1,000店舗なのに対し、セブンイレブンは、約16,000店舗、ローソン、ファミリーマートも10,000店舗以上。
そして、コーヒーチェーンはその多くの客が店内で飲むためマグカップなどが使われるのに対し、コンビニは、100%テイクアウト、ほぼすべてが使い捨ての紙コップやプラカップに
入れて販売されるわけです。
では、コンビニで、マイボトルは使えるのでしょうか?
オフィシャルに、マイボトルに対応することを広報しているのは、ローソンのみです。
他社はセルフサービスなのに対し、ローソンは対面販売で温かいサービスを提供する差別化をはかっており、マイボトルにも対応、10円引きのインセンティブも設けています。
しかし、他社でも、今後、環境配慮や顧客のニーズへの対応として、マイボトル対応を考えているところもあるようです。
実際私は、他社の店舗でマイボトルを見せて「これで入れていいですか?」と聞いて買ったことがあるのですが、ホットコーヒーに関しては、問題なく使えました。
しかし、問題はアイスコーヒーなのです。
アイスコーヒー用の氷と容器は、プラスチックカップに氷が入った状態で冷凍ケースの中に用意されており、これを使わないとアイスコーヒーにならないのです。
味は結構いけてるので、冷たさをキープするためにも、無駄な資源を使わないためにも、マイボトルで買いたいのに!
コンビニ各社のご担当者の皆さま、せめて、ホットコーヒーに関しては、割引はなくてもよいからマイボトルで購入できるよう、オフィシャルに決めて、広報してください。
そして、アイスコーヒーについても、マイボトルが使える方法をご検討ください。
10人に1人でもマイボトルを使えば、1億個以上の使い捨て容器が発生しなくてすむはずです。
変化が起きることを信じて、各社の対応を注視していきたいと思います。
(2015年8月27日 瀬口亮子)