モルディブ・プロジェクト | 認定NPO法人 環境市民

モルディブ・プロジェクト

目的

(1)島嶼国における再生可能エネルギー利用の普及を通し、地球温暖化防止します。
(2)研究と実践を通し、モルディブのサンゴ礁を回復させます。
(3)日本の住民、NGO、事業者などと、モルディブの住民、NGO、政府との相互理解、友好を促進させます。
(4)エコツーリズムを実践・普及させます。

活動の背景

  1. モルディブは1200の小さな島によって構成されていますが、すべての島がサンゴ等の海洋生物が供給する砂によって形成されたもので、満潮時の平均標高が1.5メートルです。そのためサンゴ礁の崩壊は、国土の供給源の喪失を意味し、また地球温暖化による海水面上昇により国土そのものがなくなる危険性にさらされています。
  2. 1998年に起こった海水温異常上昇により、健全な状態であったモルディブのサンゴ礁は大きなダメージを受けました。その後徐々に回復してきていますが、元の状態を取り戻すにはまだ多くの年数が必要です。
  3. モルディブの主要産業は漁業及び観光業ですが、両者とも健全な海洋生態系をその基盤としており、サンゴ礁の危機は、長期的に見て産業に大きなダメージをもたらす危険性が高いでしょう。
  4. 住民の生活は、日本に比べるとエネルギー消費、ごみ発生とも非常に小さく、また質素です。ただ、この20年ほどで西洋文明の影響もかなり出てきており、その生活、経済活動による、島の生態系への影響も懸念されています。
  5. モルディブの住民が居住する島の発電は、石油火力がほとんどを占めています。また、ホテルのある島の発電もごく一部に太陽光発電が用いられているものの、大多数は石油火力です。なお、太陽光照射量は、日本よりもかなり多いと考えらます。

活動の概要

  1. モルディブの住民が住む約200島に順次太陽光発電装置を設置し、その島内の住民に維持管理技術を移転します。設置する場所は学校等の公共的性格施設(教育的性格がることが望ましい)。発電した電力は、島内にある学校等のコミュニティ施設に供給します。同様に太陽熱温水器を設置し、温水を供給します。
  2. サンゴ礁の回復状況及び棲息生物等を、複数地点で定点観察するとともに、サンゴ礁の回復に資する、技術的、住民活動的ノウハウの開発を行い、提言実施します。
  3. モルディブへの観光客を対象とした、滞在中のエコツーリズム行動提案パンフを作成し(日、英、独、伊、仏、中……)、各ホテルとの協力により配布し自発的行動を求めます。
  4. 本活動を継続的に実施するためモルディブ基金を立ち上げます。モルディブ基金には、以下のような方法で活動資金を募ります。
  5. 市民のモルディブ共同発電募金、ツアー催行旅行社との共同によるモルディブへの旅行者から寄付システム、CSR活動としての企業のモルディブ基金への協力、太陽光発電装置メーカーとの協働、ダイビング機材売り上げからの寄付、モルディブの写真集、絵葉書等を作成販売、モルディブのホテル、ダイビングショップに寄付箱の設置、スーパー、コンビニ店頭にお釣り募金箱を設置します。協力者に対して、ウェブサイト、文書の配布等により、活動内容や効果について随時報告します。
  6. 本プロジェクトの賛同者、寄付者に呼びかけて、随時エコツアーを実施し、モルディブの関係者との交流、モルディブの海の体験、事業実施状況の視察などを行います。