21世紀、地球を、地域を、生活を、持続可能な豊かさに
傘が活躍 生き物調査
2010年6月14日
来る10月に名古屋で生物多様性条約第10回締約国会議(CBD-COP10/MOP5:以下COP10)が開催されるにあたって、環境市民としてもCOP10に関心を持ってもらうことを目的に去る6月13日に生き物調査を行いました。生き物調査を通じてCOP10の議題でもある「生物の多様性」について理解を深めました。
「生物の多様性」が一般的には様々な生き物が住むことと捉えられていますが、名古屋市北区堀川に住む一匹の鯉の持つ遺伝子も「生物の多様性」です。大きなものから小さなものまで、「生物の多様性」は形を変えて存在しています。
さて肝心の生き物調査ですが、当日は数種類のトラップによる採取を行いました。もっとも多種多様な生き物を捕まえたのが「傘」でした。傘を木々の下に上下反対に広げ、枝を揺らし落ちてくる昆虫を集めました。
この日、最も人気だった昆虫が「コメツキムシ」です。カブトムシが親戚で、堅い羽が特徴の甲虫類に属するこの虫の特徴は、その面白い行動にあります。コメツキムシを上下反対にひっくり返して地面に置くと、羽を利用して「パチン」と音を立ながらジャンプをし、見事にひっくり返り、上下が正しい態勢に戻ります。「コメツキムシ」のジャンプ力を競い合ったことのある読者の方もいるのではないでしょうか?生き物調査の参加者の中にも20年ぶり以上に「コメツキムシ」を見たという方もおられました。
これから夏本番を迎え、招かざる昆虫も嬉しい昆虫も元気になります。環境市民東海も、そんな昆虫相手に生き物調査や姫ボタル見学会などを行っていきます。
(文/環境市民東海ボランティア 和田 浩明)